この記事では、Google Pixel 6、Google 6 Pro、Google Pixel 6aに搭載される、Google Tensorのベンチマークについてまとめました。Google Tensorの性能をわかりやすくするために、iPhoneのCPUに使われているA Bionicシリーズのベンチマークとの比較を交えながら内容をまとめています。
Contents
Google Tensorが搭載されているスマートフォン
2022年7月時点で、Google Tensorが搭載されているのは以下のスマートフォンです。
- Google Pixel 6
- Google Pixel 6 Pro
- Google Tenser
Google Pixel 6シリーズにGoogle Tensorが搭載されており、Proモデルは通常のモデルより高性能で、 aモデルは通常のモデルの廉価版になります。各モデルすべて5Gに対応しており、画面の大きさやバッテリーの量などの点で異なります。
Google Pixel 6シリーズはAmazonで購入可能です。
Google TensorのCPUの概要
Google TensorのCPUの概要をまとめました。
Google TensorのCPUの詳細は以下です。
コア | 8 |
スレッド | 8 |
コア周波数 | 2.80 GHz |
CPUとは
CPUとは、Central Processing Unitの頭文字で、コンピュータの計算処理を行う部品です。
Geekbenchでのスコア
Geekbenchで確認できるGoogle Pixelシリーズのベンチマークは以下です。
- Google Pixel 6 ・・・999
- Google Pixel 6 Pro ・・・969
参照:https://browser.geekbench.com/android-benchmarks
iPhoneシリーズとの比較
では次に、iPhoneに搭載されているCPUとの比較を見ていきます。
iPhone13シリーズとの比較
以下の画像はiPhone13のGeekbenchでのベンチマークです。先ほどのGoogle Pixelのシングルコア999、マルチコア2731というスコアを大きく上回っていることがわかります。
iPhone 12シリーズとの比較
最新のiPhone13シリーズのひとつ前の世代にあたる、iPhone12シリーズのベンチマークを見ていきます。
旧世代のシリーズのiPhoneであっても、CPUのベンチマークがGoogle Pixelより高くなっています。
iPhoneX、XSのベンチマーク
では、iPhoneX、XSのベンチマークとGoogle Tensor(Google Pixel)のベンチマークはどうなのか。まずはiPhoneXのベンチマークを確認してみます。
ここにきてiPhoneXがGoogle Pixel 6シリーズよりもベンチマークが低いことが確認できました。ではiPhoneXSのスコアはどうなっているのか確認します。
iPhoneXSはGoogle Pixelよりもベンチマークが高くなっていることが確認できます。
つまり、CPUの性能で見ると、iPhoneXSはGoogle Pixelより性能が高く、iPhoneXはGoogle Pixelよりも性能が低いということがわかります。
Google Tensor(Google Pixel)のCPUはiPhoneX以上、XS未満
上記でまとめたデータからわかることは、Google Pixel 6のCPUはiPhoneX以上、X未満だということです。
iPhoneX
Google Pixel 6
iPhoneXS
CPUの性能をまとめました。以下ではGPUについてまとめます。
Google TensorのGPU概要
Google TensorのGPUについてまとめました。
以下はGoogle TensorのGPUの概要です。
GPU | ARM Mali-G78 MP20 |
GPU周波数 | 0.76 GHz |
世代 | Vallhall 2 |
技術 | 5 nm |
対応ディスプレイ数 | 1 |
実行ユニット | 20 |
シェーダー | 320 |
DirectX バージョン | 12 |
GPUとは
GPUとは、Graphics Processing Unitの頭文字です。映像などのグラフィックに関する処理を行うパソコン・スマートフォン・タブレットなどの部品です。
Antutu 9でのスコア
Antutu9でのスコアをまとめました。
Antutuとは
AnTuTu Benchmarkとは、スマホに搭載されているCPU、GPU、RAMの性能を総合的に測定するベンチマークツールです。
スマホのベンチマークアプリ「Antutu Benchmark」の使い方と測定結果
iPhoneシリーズとの比較
iPhoneシリーズとの比較をまとめました。
iPhone13との比較
以下はAntutuでのベンチマークです。
先ほどのGoogle Pixelシリーズと比較して7万点ほどスコアが高いことがわかります。
他のiPhoneシリーズとGoogle Pixel
以下は主にiPhone12シリーズについてのAntutuでのスコアです。Google Pixelに搭載されているGoogle TensorのスコアはiPhone12とほぼ同じです。AntutuはGPUだけでなくGPUを含む様々なテストを行い、スコアにするアプリのため、GPU以外の性能も比較対象になっています。
CPU Monkeyに掲載されているGPUの性能差
CPU Monkeyに掲載されているGPUの性能差は以下です。
iPhone13に搭載されているA15 Bionicチップとの比較
AntutuだとiPhone12に搭載されているA14 BionicとGoogle Tensorが同じくらいのスコアでしたが、上記のサイトに掲載されている情報によると、iPhone13に搭載されているA15 Bionicチップと性能差がかなりあることがわかります。
iPhone13 Proシリーズとの比較
A15 Bionicチップの中でも、iPhone13シリーズに搭載されているチップは4コアGPUです。以下はiPhone13 Proシリーズなどに搭載されている、5コアでの性能比較になります。
Google Tensorの実力
この記事でまとめた様々なベンチマークを確認すると次のことがわかります。
- CPUはiPhoneX以上、XS未満
- GPUはかなり優れていて、スコアによってはApple最新のA15 Bionicチップより優れている
Google Pixel 6はゲームに向いている
スマートフォンのゲームが充実してきた昨今では、ゲーム用のスマートフォンとしてGoogle Pixelを使うのもおすすめだと言えます。この記事でもまとめているように、Google PixelはGPUのスコアが優れており、高度なグラフィック技術が使われているスマートフォン向けゲームでも問題なく動作します。
普段使いではiPhoneが強い
CPUのスコアを見る限りでは、Google Pixel(Google Tensor)はA BionicシリーズのCPUと比べて劣っています。そのため、バッテリーの持ちなど総合的に考えるとiPhoneの方が優れていると言える場面があります。
特にゲームや動画編集など、グラフィックに関する処理をスマートフォンで行わない場合にはiPhoneの方が優秀です。
まとめ
Google Tensorのベンチマークについてまとめました。Google TensorはiPhoneのA Bionicチップと比較すると、GPUの処理能力が優れていることがわかり、グラフィックの表現が複雑なゲームアプリや、動画編集などの際には優れているということがわかります。これらの作業を頻繁に行う場合にはiPhoneよりGoogle Pixelがおすすめです。